ITIL®4ファンデーション速習二日間の研修を受講しました
はじめに
ITIL®4ファンデーション速習二日間<含認定試験>を受講しましたので、どんな研修だったか?、受けてみてどうだっか?を書こうと思います。
ITILとは?
ITIL (Information Technology Infrastructure Library)は、ITSM(ITサービスマネジメント)の成功事例(ベストプラクティス)を体系化したITシステムのライフサイクルマネジメントに関するガイドラインです。
ネットで調べてみると上記のように難しく説明されていますが、要は「ITを本当の意味でビジネスに活かすための世界中のノウハウをまとめたもの」です。 ただ、最近はIT以外の分野でも注目されており、サービス業や製造業、教育など、あらゆる業界でも適応可能であり、業務改善に活かすことができると言われています。
ITIL®4ファンデーションとは?
ITILの最新バージョンであるITIL®4の体系を基礎として必要な知識をまとめた学習コンテンツであり、それらの内容について、知識があるか?理解しているか?が問われる認定資格になっています。
下図の通り、ITIL認定資格の中で入門・基礎レベルに位置する資格になります。 詳細はリンクを参照ください。
どんな研修か?
ITILの最新バージョンであるITIL 4の基礎を習得する認定コースで、オンラインで二日間でした。
認定試験の受験も研修の中に含まれていたようですが、オンライン研修の場合は研修後に個別で予約して受講する形になっています。
参考:https://h50146.www5.hpe.com/services/education/teiki/seihin/HU0C1S.html
本研修の目的としては以下とされています。
サービスマネジメントの4つの側面を理解し、それらをバランスよく使用して価値を創造するための方法を説明する
サービスバリューシステム(SVS)を理解し、SVSがどのようにビジネスと共同して価値を創造するかを説明する
サービスバリューチェーンを理解し、実装する
ITIL® 4ファンデーション認定試験の準備と受験に必要な知識を習得する
で、受けてみてどうだったか?
良かったところ
本研修を受講前に、公式テキストは読まずにファンデーション認定試験の複数回分の模擬問題を事前に解いて勉強していましたが、ITILのなかで出てくる言葉の定義、日本語訳がとても読みにくく頭にすんなり入らず、独学だけでは理解できない部分が多かったです。しかし、本研修では言葉の解釈とそれぞれの関係性を具体例に沿ってひとつひとつ説明してくれ、点で線になった感じで理解が深まりました。
ITIL4のバージョンと、以前のバージョンの違いについてはテキストや参考書には詳しく記載されていなかったですが、そこの部分は講師が熟知されており、変更点や変更の経緯を聞けたのは個人的に興味深かったです。
ITIL4のバージョンから、リーン、アジャイル、DevOpsなどの新しい概念が追加され、ITILのフレームワークにかなり取り込まれていたので、その辺りの考え方や概念の理解が深まったと思います。
電子テキストや模擬試験、e-Learnigなど、必要十分な学習用のコンテンツを受講者に提供してくれて、またファンデーション試験に合格するまで支援して貰えるみたいで、もはや認定試験の合格証まで含まれているような感じです。
あまり良くなかったところ
研修は7時間半/日×2日間で、ところどころ演習もありましたが基本的には講師の説明をずっと聞いだけで、残念ながら私は集中力が続かなかったです、、笑
ITILファンデーション自体がサービスやそのマネジメントの基礎的な範囲になるのでそこまで難しくなく初歩的な内容でした。IT中級者やサービスマネジメント経験者には退屈な講義かもです。
ITILファンデーションの試験対策にかなり特化している印象でした。試験に合格するための説明の仕方の部分がちょいちょいありました。まぁ、主催者側の研修の目的がそれなので仕方ないですが。
おわりに
本研修ではほとんどITに関する話は出てこず、"サービス”とはなにか?、価値に着目した上で"プラクティス(成功事例集)”としてどんなノウハウがあるか?についてを改めて学ぶ良い機会でした。
アジャイル開発のフレームワークであるスクラムと同じですが、ITILのフレームワークやプラクティスをそのまま現場に適用しようとしても、手段が目的になってしまうと思うので、いかにその現場に適応させるかが重要かつ一番難しいポイントだと思います。ちなみに講師の方は適応のことをずっとテーラリングと言ってて、個人的なNewワードでした。
これまで業務効率化のツールとして活用されてきたITが、これからはビジネスの一部に組み込まれていく時代になると思うので、そういう意味でもITILの活用はこれからのビジネスには必須になってくるのだろうと強く感じました。
とりあえず、近いうちに認定資格の試験を受験してみようと思います。