tkchy blog

大手メーカー系JTCのプロダクトマネージャー。日々の仕事や自己研鑽で学んだことや、シンプルライフの実践などを記録していきます。

最強の読書術である”コンセプトマップ”をやってみた、で、どうだったか

はじめに

こんにちは。

メーカー系企業でプロダクトマネージャーをしているtkchyです。

2児の父である私ですが、最近はまだまだ落ち着く気配もない2歳半年の長男と、どんどんと手がかかるようになっている生後6ヶ月の次男の育児で、過去最高にプライベート(家庭)が大変で忙しくなりつつある一方で、負けじと習慣化などで自分を奮い立たせている今日この頃です。

それでは本題に入りますが、最近は、主に以下二つの理由から、人生史上最多のペースで本を読んでいます。

  • 昨年の後半頃から、自組織のプロダクト戦略的なことを考えることが多くなったこともあり、「センスは知識から始まる」という本のタイトルの通り、まずは普通を知るためにたくさんのことをインプットする必要があったこと。
  • 仕事とプライベート(家庭)を両立させていくために、QoLシンプルライフをより向上していきたい気持ちがあり、認知行動学や心理学についての興味が湧いていたこと。

で、ぶち当たっていた問題が、”本を読んでも記憶に残らない問題”です。

読み終わった後にどういう本だったかを他人に説明ができないだけではなく、読んでいる最中に、この知識は絶対に覚えておきたい!というところですらよく忘れてしまっていました。

この問題を改善するために、記憶に残る最強の読書術と言われている”コンセプトマップ”を実際にやってみましたので、やってみてどうだったか?について本記事でご紹介できればと思います。

コンセプトマップとは

  • マインドマップの亜種と呼ばれているもので、最も記憶に残りやすいノートの取り方と言われており、本を読みながらコンセプトマップを作成すると理解度が大幅に向上するとの研究結果があるようです。
  • 本に書いてある知識や概念等の情報をただ羅列して記録するのではなく、情報同士の繋がりを意識しながら、情報を線で繋いだり枝分かれさせながら関係性をマップ上に描く方法になります。
  • マインドマップやコンセプトマップは、作成することで必然的に自分との関連性が高まり、パーソナルレリバレンス(自分事にすること)に強く繋がることになるので、記憶の定着に大きく寄与するみたいです。

で、どのように作ったか

  • 年明けから読み始めた本5冊は、オンラインホワイトボードツールであるmiroで実際にコンセプトマップを作りながら、本を読み進めてみました。
    • 実際に作ってみたコンセプトマップは添付の通りになります。プロダクト戦略(仕事)に関係のない本ばかりでちょっとアレですが、、、笑

  • コンセプトマップをどの段階で作成するかについては、色々なやり方を試してみましたが、チャプター毎だったりで目次を最初に確認して3〜4分割し、それぞれをイテレーションで「本を読む⇄コンセプトマップ化」を行き来して読み進めていくやり方が個人的には一番合ってました。
    • 具体的には、
      • 本を読むときは、kindleのハイライト機能やメモ機能を使って、覚えておきたい概念や知識だったり、思ったことを記録しておきます。
      • で、区切りのところまで来たら本を読むのを辞め、ハイライトした部分やメモ書きしたことをmiroの付箋に書き出していきます。
      • で、付箋同士の関係性を線や矢印で表現しながら繋げていき、特に重要だと思うところは付箋の色を変えたりしています。
  • 気をつけるべきポイントは、あれもこれもと冗長的なこと全てを書き写して付箋を多くしすぎないことで、情報の本質的な部分のみを抽出するように意識して、コンセプトマップをシンプルにすることが大切だと思っています。
  • また、基本的には本文を付箋にそのまま書き写していく形になりますが、できるだけ自分コンテキストに合わせて読み替えて、自分なりに文書化して付箋に書き出していくことで、頭の中が整理でき理解が深まることが多かったです。
  • 重要なポイントとしては、コンセプトマップに決まったやり方やルールなどはなく、”自分なりのノート”だと意識して、自分なりにアレンジを加えることが何よりも大切なように思います。
  • 最後に、コンセプトマップの作成にどれくらいの労力が掛かったかについては、私の場合は1冊の本を読み終えるのに通常3~5時間程度ですが、上記のコンセプトマップを作りながら読み進めた場合は+2時間程度でした。
    • ただ、miroは仕事で使い慣れていたり、概念的思考やビジュアル思考は少しだけ得意領域でもあるので、もしかしたら+2時間は速い方かもしれないです。

で、作ってみてどうだったか

読破感がハンパない

  • 繰り返しますが、とにかく読破感がハンパないです。読後感もすごく気持ちが良いです。
  • これまで”読了”というワードを自信を持って使えていなかったですが、ダニングクルーガーでいう「完全に理解した」に近しいくらいの自信を持つことができるようになりました。(ちょっと表現がよくないかもですが、、)
  • この読破感や気持ちよさを得られるのであれば、多少時間をかけてでもコンセプトマップを作成する価値はあると思います。

記憶力と検索性が爆上げ

  • 人間の記憶の処理プロセスは、以下の3段階で説明することができるようです。
    • ①符号化:意味付けをして覚えること
    • ②貯蔵:保持し続けること
    • ③検索:情報を引き出すこと
  • ①符号化段階では、コンセプトマップを作成することで、自分なりに情報を理解しやすい意味の塊に変換する事になり、限界のある短期記憶の容量をより効率的に使う事ができるようになったと思います。
  • ②貯蔵段階では、人間はただ得た情報を貯蔵するのではなく、既存の知識と紐付けて貯蔵されているようです。従い、似た情報同士が関連付けられ、一般化や抽象化をすることで構造化された形の方が記憶がされやすいため、コンセプトマップはまさにそのプロセスを担うことになるので、長期記憶により貯蔵することができると思います。
  • ③検索は、長期記憶に貯蔵されている情報を引き出す段階になります。読み終わった後も本に書いてあった知識や概念を構造で捉えることができ、簡単に引き出すことができるようになったと思います。忘れたとしてもコンセプトマップを確認すれば一瞬で検索でき思い出すことができるようにもなりました。

構造化や図解力が鍛わる

  • コンセプトマップは、本文にある具象や抽象な情報など、粒度が様々でたくさんの情報同士の関係性を読み解く必要があり、それらを出来る限りMECE(ミーシー)にしつつ、さらにロジカルでナラティブになるように、線を繋げながら構造を与えていくことを意識して作成することが必要になると思います。
  • 従い、システム思考や概念的思考、ビジュアル思考など、仕事で役立つ分析的思考や問題解決のコンピテンシーを強化することができ、もはや筋トレに近いものがあると思います。

終わりに

最後まで読んでいいただきありがとうございました。

私の場合は、コンセプトマップの作成は全く苦痛にはならず、逆に、情報を集めて整理したり、意味を理解することにワクワクして没頭してしまう側の人間なので、もしかしたら本記事でご紹介した内容が役に立たないことが多いかもしれません。

実は、今回の記事で書ききれなかったことも多くあるので、次の記事で続きを書こうと思っています。具体的には、「コンセプトマップを読書以外にも応用してみた。でどうだったか」や、「私が考える”最強の読書術”」あたりの内容です。

ではでは〜!!